「世界一のサッカー選手」と聞いたら、おそらくクリスティアーノ・ロナウドかメッシの名前を挙げる方がほとんどかもしれません。
しかし、今から約20年ほど前に「怪物」と恐れられた伝説のストライカーがいたことをご存知でしょうか?
この記事ではブラジルサッカー大好きな僕が、元ブラジル代表のロナウドが残した記録や「フェノーメノ」の意味、さらにロナウドを「世界一」と称えたサッカー関係者の声をご紹介します。
- 「フェノーメノ」ってどういう意味?
- 全盛期のロナウドはどのくらいすごかった?
- 「フェノーメノ」ロナウドを賞賛するサッカー関係者の声
「クリスティアーノ・ロナウドやメッシより上なんて」という方も、この記事を読めば「フェノーメノ」ロナウドの破壊力に圧倒されるはずです!
元ブラジル代表ロナウドの輝かしきキャリア
「フェノーメノ」と称された元ブラジル代表のロナウドは、90年代後半に全盛期を迎えた選手。
その後は幾度とケガに泣かされましたが、「ケガさえなければ歴史上最高のサッカー選手になっていた」とも言われるほどです。
バルセロナやインテルでの「フェノーメノ」な活躍
まず初めに、ロナウドが渡り歩いた強豪クラブと、各クラブでの実績をご紹介しましょう。
所属年 | クラブ名 | 国名 | 出場試合数 | 得点数 |
1993-1994 | クルゼイロ | ブラジル | 58 | 56 |
1994-1996 | PSV | オランダ | 57 | 54 |
1996-1997 | バルセロナ | スペイン | 49 | 47 |
1997-2002 | インテルミラノ | イタリア | 99 | 59 |
2002-2007 | レアルマドリード | スペイン | 177 | 104 |
2007-2008 | ACミラン | イタリア | 20 | 9 |
2009-2011 | コリンチャンス | ブラジル | 69 | 35 |
通算 | 529 | 364 |
ロナウドの「全盛期」と言えるのは、主に1996年(バルセロナ) ~ 1999年(インテルミラノ)あたり。
ほぼ1試合1点の驚異的なスピードでゴールを量産していたことが分かります。
しかし、1999年のシーズンで右ひざの靭帯を損傷。その後はかつてのスピードや破壊力は影を潜め、 かつての輝きを取り戻せないまま2011年に引退しました。
ケガをした後は、まさかの激太りでも話題を呼んだよ!
クルゼイロやコリンチャンスについて知りたい方は『ブラジルの有名&人気サッカチーム35選 | 地域別ライバル関係まとめ』も併せて参照してください。
ワールドカップでは歴代2位の通算15ゴール
ロナウドは生涯の中で3回ワールドカップに出場。
中でも2002年の日韓大会では8得点で得点王に輝き、見事ブラジルを世界王者に導きました。
開催年 | 開催地 | 出場試合数 | ゴール数 | ブラジルの成績 | 備考 |
1998 | フランス | 7 | 4 | 準優勝 | 大会MVP |
2002 | 日韓 | 7 | 8 | 優勝 | 大会得点王 |
2006 | ドイツ | 5 | 3 | ベスト8 | ワールドカップ通算15ゴール |
1998年のフランス大会では「ブラジル代表のエース」として決勝までコマを進めるも、優勝への極度のプレッシャーから決勝戦前日に胃痙攣を発症。
決勝ではフランスに0-3と敗れ準優勝に終わりますが、その活躍から大会MVPに輝きました。(優勝チーム以外からMVPが選ばれるのはきわめて異例)
2006年大会では、ワールドカップ通算15ゴールとなる新記録を樹立。2014年にドイツのクローゼに抜かれますが、現在も歴代2位の数字です。
2002年は、決勝でドイツのGKカーンを相手に2得点。大五郎カットでも大きな話題を呼びました。
ブラジルが「サッカー王国」であり続ける理由は『ブラジルのサッカーはなぜ強い?住んで分かった3つの理由』で解説しています。
全盛期ロナウドのあだ名「フェノーメノ」の意味
ここで気になって来るのが、ロナウドのあだ名「フェノーメノ」の意味でしょう。
日本では「怪物」というあだ名が付けられますが、実は「フェノーメノ」には2つの意味があります。
「フェノーメノ」と名付けられたのは1997年
ロナウドが「フェノーメノ」と呼ばれるようになったのは、バルセロナからインテルミラノへ移籍した1997年。
この年、ロナウドは
- バロンドール(ヨーロッパ最優秀選手):史上最年少となる21歳で受賞
- FIFA最優秀選手賞(世界最優秀選手):2年連続2回目の受賞
の2つを同時受賞し、インテルミラノでは移籍初年度ながら34ゴールというとんでもない記録を打ち立てました。
「フェノーメノ」は「怪奇現象、怪物」の意味
「フェノーメノ」という言葉はスペイン語やポルトガル語にもありますが、ロナウドの場合はイタリアメディアによって名づけられたもの。
イタリア語において「フェノーメノ」は、下記の2つの意味を持っています。
fenomeno:①現象、②化けもの
引用:Glosbe
スペルは違うけど、英語のphenomenonと全く一緒だよ!英語も「現象、非凡な人」の意味。
「フェノーメノ」ロナウドを賞賛するコメントまとめ
「フェノーメノ」ロナウドに対しては、サッカー界の各所から「世界No.1」と評価する声が上がっています。
「戦術はロナウド」(ボビー・ロブソン)
ロナウドに対する評価として特に有名なのが、「戦術はロナウド」というコメント。
これはロナウドがバルセロナ所属していた時の監督ボビー・ロブソンが残した 言葉で、相手からも「ロナウドに前を向かせたら1点」と恐れられました。
「クリスティアーノ・ロナウドやメッシより上」(モウリーニョ)
現代サッカーの「巨匠」とも言えるジョゼ・モウリーニョは、かつてインタビューの中で「最高のサッカー選手は?」という質問にこう答えています。
ピッチ上で観たうえで最高のプレイヤー。(中略)クリスティアーノ・ロナウドやメッシのように15年間毎日トップにいたわけではないが、生まれ持った才能は信じられないプレーヤーだ」。
引用:Youtube『 Chenar Abdulqadir 』
長期的ではなく短期的なキャリアであれば、ロナウドこそが「世界最高」と称する声が多数みられます。モウリーニョも「ケガさえなければ」とコメント。
「ロナウドはまさに異次元」(セードルフ)
オランダ代表のレジェンド・セードルフは、2000年~2002年にインテルミラノでロナウドとともにプレー。
当時のロナウドを振り返り、「まさに異次元」、「あれほどのスピード・強さ・ゲームビジョンなどを兼ね備えた選手はいない」とコメントしています。
ジダン・ロナウジーニョ・カカ・ロマーリオなど、数々のスター選手が「自分より上」と認めているよ!さらにイブラヒモビッチも「歴史上最高の選手」と明言。
「フェノーメノ」ロナウドはCR7やメッシよりすごい?
「フェノーメノ」として全盛期だったロナウドですが、右ひざの大ケガを負ってからはかつての輝きが取り戻されることはありませんでした。
「もしあのケガがなかったら」と考えると、もしかしたらクリスティアーノ・ロナウドやメッシを上回るような大記録を樹立していたかもしれませんね。
ブラジルでは今でも「ロナウドこそ歴代最強のフォワード」と考える意見が少なくありません。
ロナウド級にインパクトのあるフォワードが出てくれば、ブラジル代表のワールドカップ制覇も現実味を帯びてくることでしょう。
▼海外サッカーをお得に視聴するコツはこちら▼
コメント