「ブラジル人の恋愛」と聞いて、どのようなイメージを抱かれるでしょうか?おそらく燃え上がるように情熱的な印象が強いかと思いますが、その背景にはブラジル人の恋愛観が大きく影響しています。
そこでこの記事では、ブラジルに在籍歴のある僕が、ブラジルの恋愛における4ステップをご紹介したうえで、男女の恋愛観について分かりやすく解説します。日本とは恋愛事情も大きく異なりますので、身近に気になるブラジル人がいるという方は、ぜひ参考にしてください!
- ブラジルの恋愛には4つのステップがある
- 気になるお試し期間はどんな感じ?
- ブラジル人の男女別恋愛観まとめ
- ブラジルには「恋人の日」がある
ブラジルの恋愛は4ステップ | 恋人未満のお試し期間とは?
ブラジル人の恋愛を語るうえでは、まずブラジル式の恋愛4ステップを理解しなくてはなりません。中には日本には存在しないステップも存在するので、ブラジル人との恋愛を考えている方は必見です。
ブラジルの恋愛ステップ 1:Ficar(お試し期間)
ブラジル人の恋愛において、一番初めのステップになるのが「お試し期間」のFicar(フィカ―ル)。Ficarとは英語のStayにあたる動詞で、「留まる」という意味を持ちます。また、Ficarする相手のことをFicante(フィカンチ)と呼びます。
Ficarは定義がとても曖昧ですが、基本的には「友達以上恋人未満」と考えると分かりやすいでしょう。「お互いに気持ちがあるから試してみようか」といったレベルで、体の関係もしっかりあります。場合によってはこのお試し期間が何年も続くケースも。
あくまで「お試し期間」なので、相性が合わなかったらそれでサッパリ終わり。仮に浮気してもそこまで揉め事にはならず、複数人を同時進行で「お試し」する人もいます。
ブラジルの恋愛ステップ 2:Namorar(付き合う)
「お試し期間」を無事に終えたら、いよいよNamorar(ナモラール)のステップに。これは日本語の「付き合う」という意味で、相手のことをNamorado「彼氏」、Namorada「彼女」と呼びます。
Namorado(a)の関係になると、ブラジルでは友人や家族など身近な人たちに紹介するのが一般的です。男同士の待ち合わせに彼女を連れて行ったり、その逆もあったりと、あらゆるところに相手を連れて行くのはブラジル流の恋愛文化と言えるでしょう。
ここまで来たらもちろん浮気は禁物!特にブラジル女性は強いから大変なことになるよ!
ブラジルの恋愛ステップ 3:Noivar(婚約する)
しっかりと付き合ったら、その先にはNoivar(ノイヴァール)が待っています。これは「婚約する」という意味で、それぞれ相手はNoivo(a)「婚約者」と呼ばれます。
ここまで来ると、ブラジルでは同居を始めたり車を買ったりするのが一般的です。日本では基本的に結婚してから同居を始めるので、これは日本とブラジルの大きな違いと言えるでしょう。
ブラジルの恋愛ステップ 4:Casar(結婚する)
最後に待っているのが、Casar(カザール)。これは「結婚する」という意味で、旦那さんはmarido(マリード)、奥さんはesposa(エスポーザ)と呼ばれます。
世界一のカトリック教国として知られるブラジルでは、教会で式を挙げることがほとんど。婚約の時点で同居や車購入に貯金を使ってしまい、結婚式は何年かしてから挙げるということも少なくありません。
【男性】ブラジル人の恋愛観における3つの特徴
ここからは、ブラジル人の男性が恋愛において何を大切にするのか、主に3つの特徴をご紹介します。日本人の男性とは恋愛に対する価値観も大きく異なるため、ブラジル人男性と付き合いたい方はまずブラジル人の恋愛観を押さえてください。
ブラジル人男性の恋愛観 1:愛情表現がストレート
ブラジル人男性はとにかく愛情表現がストレート!人前でも平気でキスしますし、それを恥ずかしがる様子も一切ありません。相手のことを気に入ったら「愛してる」とすぐに言うので、リードしてもらいたいというタイプの日本人女性にはぴったりかもしれません。
通っていた大学では、キャンパス内でキスをしているカップルがたくさんいました。時にはエレベーターの前で始まることも(笑)
ブラジル人男性の恋愛観 2:自分の家族を大切にする
ブラジル人男性は彼女や奥さんを大切にしますが、それと同じくらい自分の家族も大切にします。何かと親に頼ったりこまめに連絡を取ったりするため、日本人からすると「マザコン」と思えてしまうことも多いでしょう。
ブラジル人男性の恋愛観 3:自分の好きなことは譲らない
仕事がない日には、ブラジル人男性は自分の趣味に没頭します。サッカーやお酒、ビーチにアウトドアなど、一日中いなくなってしまうことも珍しくありません。もしブラジル人男性と結婚となると、特に子育て時には奥さんの負担も大きくなってしまうかもしれません。
【女性】ブラジル人の恋愛観における3つの特徴
続いてブラジル人女性の恋愛観を3つご紹介しましょう。日本人女性のように「家庭に入って家族を守る」という概念は、まずブラジル女性には存在しません。
ブラジル人女性の恋愛観 1:束縛を嫌う
ブラジル人女性の多くは、束縛されることを嫌います。何事も自分の意思で動きたいため、彼氏や旦那の意思で自由が制限されるなんてもってのほか。実際、子供を持ってすぐに自分の意思で働きに出るママも、意外と少なくありません。
家庭内のパワーバランスも、基本的に女性の方が強いよ!強さは日本の比じゃないかも。
ブラジル人女性の恋愛観 2:家事もマイペース
ブラジル人女性は基本的に家事があまり得意ではありません。料理はダイナミックな食事が多く、日本人女性のように、栄養バランスの取れたおかずを何種類も作るということもほとんどないでしょう。また、気分によって「今日は家事やらない」という女性も決して少なくはありません。
ブラジル料理について興味がある方は『ブラジル料理20選!定番から家庭料理まで元在住者おすすめを解説』を併せて参照してください。
ブラジル人女性の恋愛観 3:ロマンチック好き
ブラジル人女性はロマンチックなシーンが大好きです。もちろん女性がロマンチックを好むのは万国共通かもしれませんが、ブラジル人女性はその度合いが強い印象があります。もしブラジル人女性とお付き合いしたい方は、プレゼントやサプライズなどを用意すると大いに喜んでくれることでしょう。
ブラジルには「恋人の日」がある | 恋人のイベント事情
日本ではバレンタインデーやクリスマスを恋人と過ごすのが一般的ですが、ブラジルではこうしたイベントの捉え方が異なります。ここでは日本人とブラジル人が付き合ううえで気を付けるべき文化の違いをご紹介しましょう。
ブラジルにバレンタインデーは基本的に存在しない
日本ではバレンタインデーに女性が男性にチョコをあげる文化が根付いていますが、ブラジルにはバレンタインデーの文化は基本的にありません。
もちろん、キリスト教国のブラジルにおいて「聖バレンタイン」の命日という宗教的な意味は少なからずありますが、それが何かイベントとして祝われることはほとんど無いと言えるでしょう。
有名な話ですが、バレンタインデーにチョコをあげるのは世界的にも珍しいこと。お菓子メーカーの明治の宣伝で始まったと言われています。
ブラジルには「恋人の日」がある
バレンタインデーをほとんど祝わない代わりに、毎年6月12日は「Dia dos namorados(恋人の日)」として盛大に祝われます。これは同じくキリスト教の聖人である「聖アントニオ」の命日前日であり、ブラジルでは縁結びの聖人として非常にポピュラーです。
プレゼントは男女互いに渡し合うのが一般的で、日本のバレンタインデーのように女性だけがプレゼントをあげるということはありません。もちろん、チョコレートだけでなくプレゼントは何でもOKです。
6月12日を「恋人の日」として制定したのは、なんとサンパウロの商業協会。経済活性化にイベントを使うのは、日本もブラジルも一緒だね。
ブラジルのクリスマスは家族で過ごすもの
恋人同士のビッグイベントとして日本ではクリスマスが挙げられますが、ブラジルではクリスマスは家族と過ごすもの。恋人同士で過ごすという文化はありません。
ブラジルはもちろんのこと、海外ではクリスマスは家族で過ごすのが一般的なので、クリスマスを恋人で過ごすという日本の文化が特殊と考えたほうが良いでしょう。
ブラジル人の恋愛観は日本と大きく異なる
ブラジル人の恋愛観は日本人の恋愛観と大きく異なることが感じられたでしょうか?特にFicarというお試し期間は日本には存在しないため、なんとなく「軽そう」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、カトリック教徒の多いブラジルでは「恋人になったら基本的にその人と結婚する」という考えがあるのも事実です。恋愛に真剣だからこそ、お試し期間があると理解することもできますね。(もちろん軽い人が多いのも事実ですが…笑)
ブラジル人の彼氏や彼女が欲しいとお考えの方は、ぜひ彼らの考え方の根底にある恋愛観を理解しましょう。
また、もっと深くブラジル人を知りたい方は『「ブラジル人の血液型は全員O型」はウソ!実際の比率とO型が多い理由』や『【ラテン系の気質】ブラジルに住んで分かった10の特徴』も併せて参照してください。
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