国土の広いブラジルでは、都市間の移動でも飛行機で移動するのが一般的です。リオからサンパウロ程度だったらバスでも移動できますが、ルートによっては丸2日かかるような行程も。ブラジル国内を旅行するなら、国内線のLCCを上手に活用するのがポイントになってきます。
そこでこの記事では、ブラジルの国内線に20回以上は搭乗している僕が、ブラジルの国内線LCC事情を詳しく解説します。LCCを活用すれば、時間も旅費もかなり抑えることができるので、ブラジルへお出かけの際はぜひ参考にして下さい!
- ブラジルの国内線LCC大手3社を比較
- ブラジルの国内移動はバスではなくLCC一択!その3つの理由とは?
- ブラジルの国内線LCCを利用する際の注意点とは?
日本からブラジル行きの航空券を探している方は『 日本からブラジルへ!飛行時間や最短ルートを比較解説 』もご参照ください。
ブラジルの国内線LCCは3社【GOL, AZUL, LATAM】
ブラジルの国内線キャリアは、主に下記の3つが挙げられます。いずれもテレビCMなどでも目にするような大手エアラインばかりです。
ブラジルの国内線LCC 1:GOL(人気No.1)
ブラジルで国内線を利用するなら、圧倒的にGOL(ゴウ)がおすすめです!もともとブラジルにあったヴァリグ航空というキャリアを引き継ぐ形で生まれたLCCなのですが、徹底したコストカットを実現し、ブラジル人の移動の足としても大人気です!
ただでさえ安いGOLなのですが、時に驚くようなプロモーションを発売します。「国内線79レアル~」なんてセールもあり、現在のレート(1レアル約20円)に換算するとなんと1,580円!こうなるともう他のキャリアは手が出せませんね。
GOLはポルトガル語で「ゴール」の意味。サッカー王国ブラジルらしいネーミングだね!
ブラジルの国内線LCC 2:AZUL(ちょっと高級路線)
LCCと言いつつも、ちょっぴり高級路線で売り出しているのがAZUL(アズー)。値段だけで比べるとGOLよりちょっぴり高めですが、LCCなのにスナックが出たり、機体によっては座席にスクリーンが付いていたりすることもあります。
また、中都市間など独自の路線展開をしているのもAZULの特徴。中都市間同士の移動ではGOLよりも安くなるケースが多いので、ぜひ事前にチェックすると良いでしょう。
AZULはポルトガル語で「青」の意味。青い機体が目印だよ!
ブラジルの国内線LCC 3:LATAM(正規キャリア系)
最後にご紹介するのは、最もオーソドックスなLATAM(ラタン)。日本のJALが参加しているワンワールドにも加盟しているので、LCCと言うよりは正規キャリアの扱いになります。
値段はGOLに比べると高いことが多いですが、正規キャリアの特色が強い分、路線がかなり充実しています。LCCはなんだか不安という方は、安心のLATAM航空を検索してみるのがおすすめですよ。
もともとブラジルにあったTAM航空と、チリのLAN航空が合わさって「LATAM」という名前になったよ!
ブラジルではバスよりLCC国内線が便利な3つの理由
海外旅行の際はバス移動でコストカットをする方も多いですが、ブラジル国内移動の際は圧倒的に国内線LCCを活用することをおすすめします!
- 所要時間が短い
- バスより値段が安い
- 治安面で安心
ブラジル国内線LCCのメリット 1:所要時間が短い
何より一番大きな理由が、ブラジルは日本の23倍も面積が広いため、バスだと移動する時間も半端じゃないということです。以下に都市間の移動時間(目安)をまとめましたので、いかに飛行機の方が便利かを感じてください。
出発/目的地 | 飛行機 | バス | 節約できる時間 |
リオ/サンパウロ | 1h | 6h | 5h |
リオ/ベロオリゾンチ | 1h | 5.5h | 4.5h |
リオ/ブラジリア | 2h | 18h | 16h |
サンパウロ/イグアス | 1.5h | 16h | 14.5h |
サンパウロ/ブラジリア | 2h | 16h | 14h |
サンパウロ/ベロオリゾンチ | 1h | 8.5h | 7.5h |
こうした長距離バスは値段も高めに設定されており、飛行機とあまり変わりません。内陸など空港がない都市へ行く場合は別ですが、そうでなければ時間の節約のためにも国内線LCCを利用することを強くおすすめします!
ブラジル国内線LCCのメリット 2:バスより値段が安い
先ほどのリストの中で、バス移動として一番現実的なのが「リオ/サンパウロ」ですが、値段を比較しても飛行機の方が安いケースがたくさんあります。多少高かったとしても、移動の疲れなどを考えたら飛行機の方がラクでしょう。
交通手段 | 値段の目安 | 所要時間 |
飛行機 | 79~150レアル(約1,580円~3,000円) | 約40分 |
バス | 約100レアル(約2,000円) | 約6時間 |
ブラジル国内線LCCのメリット 3:治安面でも安心
飛行機に乗れば当然セキュリティチェックを受けますが、バスの際はそうしたセキュリティチェックはありません。そのため残念ながらバスを狙った強盗がブラジルではよく起こります。
運転手と強盗がグルだったなんて事件も過去にはあり、長距離移動でいつもより多く現金を持っている旅行者はターゲットにされやすくなってしまいます。悲しいですが、治安面でもバスより飛行機の方が絶対安心ですよ!
もし長距離バス利用を検討されている方は、『ブラジルの長距離バスの乗り方。事前に知っておくべき注意点』も併せて参照してください。
ブラジルの国内線LCCは荷物制限に注意!
最後に、ブラジルで国内線LCCを利用する際の注意点を2つのみご紹介します。
ブラジルの国内線LCCの注意点 1:荷物制限
2019年より、LCCの手荷物チェックが厳しくなりました。前まではいわば「自己申告」のような感じで、重い手荷物があれば受託荷物にするみたいなゆるい感じだったのですが、2019年から搭乗時に手荷物の重さをチェックするという方針が出ています。
万が一引っかかると追加で受託荷物量がかかって来るので、念のため手荷物のサイズは事前にチェックしておきましょう!
下記の一項目ずつ、最大2個まで持ち込み可能
- 縦55cm×横35cm×奥行25cm、重量10kgまで
- 縦45cm×横35cm×奥行20cm(重量制限なし)、または空港内で買った商品の入った袋1つ。
何かとゆるいブラジルとはいえ、あとで追加料金とならないようルールは守ろうね!
ブラジルの国内線LCCの注意点 2:CPFが必要な場合がある
基本的にどの航空会社も英語のサイトから購入することができるのですが、チケットタイプやカードの種類によっては、時にCPF(ブラジル国民のマイナンバー)を要求されることがあります。
日本人でも領事館で事前に取得することができるのですが、観光の場合わざわざCPFを取得する人はいないでしょう。もしCPFを求められたらコンタクトセンターに問い合わせるかなどして、絶対に無理して買わないことをおすすします!
CPFをすっとばして航空券を購入したら、予約が確定されておらず、アマゾンの空港に一人ポツンと取り残されたことがあります。CPFを甘く見ると痛い目に合うので要注意(笑)
ブラジルは国内線LCCを活用しておトクに旅しよう!
リオ、サンパウロ、イグアス、マナウス(アマゾン)など、ブラジル国内を移動するならブラジル国内線LCCを利用するのが絶対便利!僕も2016年に3か月ブラジルバックパック旅行をした際には、LCCを活用することで旅行のコストをかなり減らすことができました。
キャリアによって性格も異なるので、ブラジル旅行を検討している方はぜひご自身にぴったりのキャリアを見つけてくださいね!
リオデジャネイロ空港をご利用の方は『リオデジャネイロ空港から市内へ。4通りのアクセスを元在住者が比較解説 』を、サンパウロ空港をご利用の方は『サンパウロ・グアルーリョス空港から市内へのアクセス【治安に要注意】』をご参照ください。
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