ブラジルのサッカーチーム「CRフラメンゴ」をご存知ですか?
「何となく聞いたことはあるけれど、どんなチームかは知らない」という方がほとんどでしょう。
確かに日本ではブラジルサッカーの情報が少ないですが、CRフラメンゴはブラジルで一番人気のあるサッカーチーム!日本でお馴染みのジーコがプレーしたチームなのです。
そこでこの記事では、リオデジャネイロに在住歴のある僕が、フラメンゴの基本情報、歴代タイトル、レジェンド選手などをご紹介します!
- CRフラメンゴのCRって何?
- サポーターはどのくらい多い?
- CRフラメンゴは強い?
- ジーコ以外にどんな選手がいたの?
CRフラメンゴはブラジルで一番人気のサッカーチーム
CRフラメンゴは、ブラジルのリオデジャネイロをホームタウンとするサッカーチーム。フラメンゴはリオデジャネイロの地区の名前に由来しており、ブラジルを代表するチームとしてサッカーゲームのFIFAなどにも登場します。
CRフラメンゴ:ユニフォームは赤と黒
CRフラメンゴが設立されたのは、今から120年以上も前の1895年。「CR」とはClube de Regatas「レガッタチーム」の略で、もともとはレガッタチームから派生したサッカークラブです。
トレードマークは、赤と黒の横縞模様。日本の鹿島アントラーズなど、世界中のクラブがこのデザインを真似したと言われています。
- Mengo(メンゴ):フラメンゴの「メンゴ」から
- Mengão(メンガォン):ポルトガル語で「偉大なメンゴ」の意味
- Rubro-Negro(フブロネグロ):ポルトガル語で「赤と黒」の意味
- Urubu(ウルブ):マスコットにしているコンドルのような黒い鳥のこと。他チームサポーターが使うことが多い
後で紹介するヴァスコダガマ、ボタフォゴのように、ブラジルにはレガッタチームから派生したサッカーチームが多いよ!
CRフラメンゴ:サポーター数は推定3,400万人
ブラジルのスポーツマーケティング会社「Sports Value」によると、フラメンゴはブラジルで最も人気のあるチーム。ファン総人口は約3,400万人と推定され、2位のコリンチャンス(2,400万人)、3位のサンパウロ(1,500万人)を大きく引き離しています。
リオデジャネイロに限らずブラジル全土にフラメンゴファンは多数存在しますが、逆を言えばアンチも非常に多いチーム。リオのライバルチームからはもちろん、各ビッグクラブのサポーターはこぞってフラメンゴを敵視します。
日本のプロ野球に例えると、フラメンゴはまさに巨人!ファンもすごく多いですが、アンチはもっと多いです。
サポーターの数ランキングの詳細は『ブラジルサッカーリーグ | 仕組みや人気チームを元在住者が解説!』をご参照ください。
CRフラメンゴ:本拠地はマラカナン
フラメンゴが本拠地としているのは、「サッカーの聖地」としても有名なマラカナン。リオデジャネイロオリンピックの開会式やブラジルワールドカップの決勝戦が行われた、伝説のスタジアムです。
しかしマラカナンは、フラメンゴだけの専用スタジアムではありません。ライバル・フルミネンセの本拠地でもあり、ホームスタジアムを複数チームで共有しているのです。
他チームのサポーターからは「専用スタジアムを持ってない」とバカにされるよ。
聖地マラカナンについては『ブラジルのマラカナンとは?マラカナンの悲劇&アクセスを解説』も併せてご参照ください。
CRフラメンゴ:ライバルはリオの3チーム
リオデジャネイロにはフラメンゴを含め4つのビッグクラブがあり、各チーム同士のライバルは熾烈です。中でもフルミネンセとの一戦は、両チームの頭を取ってFla-Flu「フラフル」と呼ばれ、リオデジャネイロの名物に。
フラメンゴはリオの3チームから激しく敵対視されており、サポーター同士で衝突が起こることも珍しくありません。
- フラメンゴ:リオデジャネイロのみならずブラジルで最も人気のチーム
- フルミネンセ:富裕層のサポーターが多いチーム
- ヴァスコダガマ:フラメンゴの事実上最大のライバル
- ボタフォゴ:本田圭佑選手がプレー
4チームの激しいライバル関係については『ブラジル・リオの4大サッカーチーム一覧 | ライバル関係は超熾烈!』を参照してください。
世界一も経験!CRフラメンゴが獲得した歴代タイトル
120年以上の歴史の中で、フラメンゴは数多くのタイトルを獲得してきました。特に2019年以降はチームの状態も非常によく、南米制覇やブラジル制覇など、数多くの栄冠を手にしています。
CRフラメンゴのタイトル:コパ・リベルタドーレス2回
フラメンゴは南米No.1クラブを決定する「コパ・リベルタドーレス(Copa Libertadores)」を、1981年と2019年に2回制覇しています。
ジーコが中心選手として活躍していた1981年にはトヨタカップでヨーロッパ代表リバプールを3-0で破り、チーム史上初の「世界一」に。
2019年には奇しくもフラメンゴvsリバプールという同じ顔合わせになりましたが、延長戦の結果0-1で惜敗。それでも南米とヨーロッパの実力差が極めて小さいことを、世界に証明しました。
CRフラメンゴのタイトル:ブラジルリーグ優勝7回
ブラジル国内リーグ(Campeonato Brasileiro)では、フラメンゴは7回の優勝を経験しています。これは1位のパルメイラス(10回)、2位のサントス(8回)に次いで、3番目に多い優勝回数に。
2019年と2020年にはチーム2度目となる2連覇も達成しており、チーム状態は非常に良いと言えます。
CRフラメンゴのタイトル:その他まとめ
ブラジルには州選手権やカップ戦など、実に多様なタイトルが存在します。ここではフラメンゴが過去に獲得したタイトルをまとめてご紹介しましょう。
- コパ・ド・ブラジル:8回(ブラジルの国内カップ戦)
- カンピオナート・カリオカ:32回(リオデジャネイロ州選手権)
- タッサ・グアナバラ:22回(リオデジャネイロ州選手権の一部)
- タッサ・リオ:9回(リオデジャネイロ州選手権)
ブラジルのサッカーチームについて知りたい方は『ブラジルの有名&人気サッカチーム35選 | 地域別ライバル関係まとめ』も併せてご参照ください。
ジーコだけじゃない!CRフラメンゴのレジェンド歴代選手
CRフラメンゴが輩出したスーパースターと言えば、何と言ってもジーコ。日本の鹿島アントラーズでも英雄視されるジーコですが、CRフラメンゴではレジェンド中のレジェンドとしてファンから愛されています。
CRフラメンゴのレジェンド・ジーコ
ジーコは1971年∼1983年、1985年∼1989年の計18年間フラメンゴに在籍。全部で732試合に出場し、509点を記録しています。
在籍期間 | チーム | 出場試合数 | 得点数 |
1971年∼1983年 | CRフラメンゴ | 635 | 476 |
1983年∼1985年 | ウディネーゼ(イタリア) | 53 | 30 |
1985年∼1989年 | CRフラメンゴ | 97 | 33 |
1991年∼1994年 | 住友金属 / 鹿島アントラーズ | 64 | 48 |
通算成績 | 849 | 587 |
ジーコが在籍した時代には、フラメンゴは「世界一」を含む数多くのタイトルを獲得しています。ジーコがいた時代こそ、「フラメンゴの全盛期」と言えるでしょう。
- トヨタカップ:1回(1981年)
- コパリベルタドーレス:1回(1981年)
- ブラジルリーグ:3回(1980年、1982年、1983年)
- カンピオナート・カリオカ:7回(1972年、1974年、1978年、1979年(2回)、1981年、1986年)
CRフラメンゴで活躍した歴代選手まとめ
フラメンゴに在籍したスター選手は、ジーコだけに留まりません。ブラジル代表としてプレーした選手も多く、サッカーファンなら知っている名前ばかりです。
- ジョルジーニョ(1984年~1989年)
- アウダイール(1986年~1989年)
- ロナウジーニョ(2011年~2012年)
- レオナルド(1987年~1990年, 2002年)
- ソクラテス(1986年~1987年)
- ロマーリオ(1995年~1999年)
- ベベット(1983年~1989年)
- レナト・ガウショ(1987年∼1988年, 1989年∼1990年, 1993年, 1997年∼1998年)
- エジムンド(1995年)
- ジュリオ・セザール(1998年~2005年)etc.
ジョルジーニョやレオナルドなど、日本のJリーグで活躍した選手も。実際、多くの選手がジーコの後を追うようにJリーグにやってきました。
日本のJリーグで活躍したブラジル人選手については『Jリーグの歴代ブラジル代表スター選手10選 | ジーコからフッキまで』をご参照ください。
CRフラメンゴは日本のJリーグともつながりが深い
遠く離れたブラジルの名門クラブ「CRフラメンゴ」ですが、実はフラメンゴから日本のJリーグに移籍する選手も少なくありません。近年はリンコン選手がヴィッセル神戸に移籍したことでも、大きな話題となりました。
フラメンゴとJリーグとの関係は、まさにレジェンド・ジーコが築いた土台と言えるでしょう。これからはJリーグで活躍する元フラメンゴの選手にも注目してみてくださいね!
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