ブラジルのみならず、南米を代表する絶景スポット「レンソイスマラニャンセス国立公園」をご存知ですか?白い砂丘と青い湖が織り成す風景は、まさに息を吞むほどの絶景です!
この記事では、ブラジル3か月バックパッカー旅行経験のある僕が、レンソイスマラニャンセス国立公園へのアクセスやベストシーズン、おすすめの楽しみ方を解説します。
- レンソイスマラニャンセスにまつわる2つの謎とは?
- 日本からレンソイスマラニャンセスへのアクセス方法
- レンソイスマラニャンセスに行くなら7~9月がおすすめ!
ブラジルを隅々まで旅行しましたが、「絶景」という意味ではレンソイスマラニャンセスがNo.1です!
レンソイスマラニャンセス国立公園にまつわる2つの謎
レンソイスマラニャンセス(Lençois Maranhenses)は、ポルトガル語で「マラニャン州のシーツ」という意味。白く輝く砂丘を、白いシーツに例えて名づけられたと考えられています。
レンソイスマラニャンセスの砂丘が白いのは石英だから
レンソイスの絶景を際立たせているのが、真っ白に輝く砂丘。砂丘が白く輝く理由は、砂が100%石英(クオーツ)で構成されているからです。
レンソイス国立公園の中を流れるパラナイーバ川には石英が含まれており、海に流れた石英は風化せずに砂丘に堆積。これを何万年と繰り返したことで、現在の姿になったと言われています。
レンソイスマラニャンセスの面積は1,550㎢で、東京23区(628㎢)の約2.5倍に相当するよ!
レンソイスマラニャンセスの湖に魚がいるのは未だに原因不明
レンソイスマラニャンセスの湖を泳ぐと、中には小さい魚が泳いでいることが分かります。乾季(7~12月)の後半には湖は干上がってしまうのですが、魚は雨季(1~6月)になるとまた出現。
「乾季で砂丘が干上がっている間、魚はどこで暮らしているの?」という疑問が生じますが、これには主に2つの説が存在します。
- 鳥類に運ばれる説:魚卵が鳥類に付着し、湖で孵化する
- 地下で乾季を過ごす説:乾季は地下の水分でしのぎ、雨季に湖で孵化する
どちらが正しいかは未だに謎。レンソイス周辺には新種の生態系も多く、地下で過ごす説が有力視されています。
レンソイスマラニャンセス国立公園のベストシーズンは7~9月
レンソイスマラニャンセス国立公園へ行くなら、ベストシーズンとなる7∼9月頃がおすすめです!マラニャン州をはじめとするブラジル北部は雨季と乾季の2つにシーズンが分かれ、レンソイスマラニャンセスの湖の水量は下記のように推移します。
〈季節〉 | 〈月〉 | 〈天気〉 | 〈水量〉 | 〈観光のメリット・デメリット〉 |
雨季 | 1月~6月 | 雨 | 少~中 | 水量は徐々に増えるが、天気は雨が多い。 |
乾季(前半) | 7月~9月 | 晴 | 多 | 晴れが多く、湖の水量も多いベストシーズン! |
乾季(後半) | 10月~12月 | 晴 | 少~中 | 水量が減って最終的に干上がってしまう。 |
レンソイスマラニャンセスへお出かけするなら、雨季の終わり頃(6月)から乾季の前半(7~9月)を狙って行くのがポイント。季節によって多少変動しますが、7~9月であれば安心してレンソイスマラニャンセスの絶景を満喫できるでしょう。
スケジュールの調整が難しければ、6月や10もOK!6月は天気が、10月は湖の水量が少し不安材料だよ。
日本からレンソイスマラニャンセス国立公園への行き方
絶景が魅力のレンソイスマラニャンセス国立公園は、アクセスが大変な「秘境」でもあります。日本からレンソイスマラニャンセス国立公園へ行く方法を、3つのステップに分けてご紹介しましょう。
レンソイスへの行き方 1:マラニャン州の州都サンルイスへ
まず初めに目指すべきは、マラニャン州の州都サンルイスです。ブラジルの玄関口となるサンパウロから直行便で約3時間半、リオデジャネイロからはGOLの直行便で3時間15分でアクセス可能です。
日本からブラジルまでの航空券については『日本からブラジルへ!4ルートの所要時間を比較【中東経由がおすすめ】』、ブラジル国内の便利なLCCについては『ブラジルの国内線はLCCがおトク!GOL・AZUL・LATAMの3社比較』をご参照ください。
レンソイスへの行き方 2:観光の拠点となるバヘリーニャスへ
サンルイスに着いたら、レンソイスマラニャンセスの観光拠点となる街バヘリーニャスまでは長距離バスでアクセスします。飛行機も不可能ではありませんが、便数が少ないためバスの方が圧倒的に便利です。
所要時間は約4時間で、運賃は片道50~80レアル(約1,000円~1,600円)ほど。長距離バスの乗り方については、『ブラジルの長距離バスの乗り方。事前に知っておくべき5つの注意点』をチェックしてください。
レンソイスへの行き方 3:バヘリーニャスからツアーに参加
バヘリーニャスに到着したら、あとは現地のツアーに参加するのみ!個人でレンソイスマラニャンセス国立公園へ行くことはできないため、ツアーに参加するのが鉄則です。
バヘリーニャスからレンソイスマラニャンセス国立公園までは、専用のTOYOTAの車で約40分ほどの道のり。小川をシープで渡ったり、舗装されていないガタガタ道を進んだりと、アドベンチャー感満載です!
旅行代理店のデスクで簡単にツアーを予約できます。料金を比較して、なるべく人気のありそうな旅行代理店を選んでください。ちなみに僕が利用したのはSão Paulo ecoturismoという会社で、内容も満足でした!
レンソイスマラニャンセス国立公園で3つの湖
レンソイスマランニャンセス国立公園には、全部で36,000以上もの湖が存在すると言われています。ここでは特に観光客に人気の代表的な湖を3つご紹介しましょう!
レンソイスの湖 1:ラゴーア・ボニータ(Lagoa Bonita)
レンソイス観光で特に人気なのが、ポルトガル語で「美しい湖」を意味するラゴーア・ボニータ。透き通る湖の中で泳ぐことができ、運が良ければ魚にも遭遇できます!
専用のTOYOTAで駐車場に到着したら、まずは約80mの砂の壁を乗り越えます。砂がサラサラで登るのが大変ですが、ロープもあるので体力に自信の無い方でも安心。壁を乗り越えれば、目の前には湖の絶景が広がりますよ!
レンソイスの湖 2:ラゴーア・アズー(Lagoa Azul)
続いてレンソイスの湖の中で人気なのが、ポルトガル語で「青い湖」を意味するラゴーア・アズー。こちらももちろん泳ぐことが可能で、晴れた日には水面が水色に輝きます。
ラゴーア・アズーはラゴーア・ボニータとは方向が少々異なるため、別日に訪れるのが一般的。周囲の湖も含め、砂丘一帯を散策するのが定番コースです。
レンソイスの湖 3:ラゴーア・ダ・エスペランサ(Lagoa da Esperança)
滞在時間に余裕がある方は、ポルトガル語で「希望の湖」を意味するラゴーア・ダ・エスペランサにも行ってみましょう。ここはレンソイスの中でも緑が多いエリアで、白い砂丘と言うより「ジャングルの中のオアシス」のような湖です。
おすすめ度はラゴーア・ボニータ → ラゴーア・アズー → ラゴーア・ダ・エスペランサの順。やはりラゴーアボニータが定番中の定番だよ!
レンソイスマラニャンセス国立公園の人気アクティビティ
広大なレンソイスマランニャンセス国立公園は、楽しみ方も実に様々。レンソイスの魅力を最大限に味わうなら、午後出発のツアーに参加するのがおすすめです。
レンソイスでのおすすめアクティビティ 1:透き通る湖で泳ぐ
レンソイスの醍醐味である湖を満喫するなら、やはり実際に湖で泳ぐのが一番!ツアーではラゴーア・ボニータやラゴーア・アズーで泳ぐ時間が用意されているので、必ず水着を着用して出かけましょう。
風のない日は水面も穏やかで、数メートル先まで透き通るように見ることができます。水中対応のカメラを持参すると、撮影も楽しめますよ!
レンソイスでのおすすめアクティビティ 2:夕日鑑賞
レンソイスで絶対に味わいたいのが、夕日鑑賞。夕日の時間になると白い砂丘が真っ赤に染まり、砂丘の向こうに消えゆく夕日は絶景をさらに美しく仕上げてくれます。
レンソイスのツアーは全体で約4~5時間で、午前と午後にそれぞれ組まれているものがほとんどです。白い砂丘に沈みゆく絶景を楽しみたい方は、ぜひ午後のツアーを選択しましょう!
レンソイスでのおすすめアクティビティ 3:セスナ遊覧飛行
通常ツアーよりもかなり価格は高くなりますが、セスナでレンソイス上空を飛ぶツアーも人気です。1人およそ1万円ほどで、時間も約20~30分と非常にコンパクト。時間に限りがある方は、検討してみるのも良いかもしれません。
サンルイスから搭乗した飛行機で、たまたまレンソイスを上空から見ることができました。迫力を感じるには、やはりツアーで歩くのがおすすめです。
レンソイスマランニャンセス国立公園は2~3泊がおすすめ
レンソイスマランニャンセス国立公園の魅力を最大限に味わうには、バヘリーニャスに2~3泊することをおすすめします。バヘリーニャスの街自体は非常にコンパクトでやることも特にありませんが、滞在期間中の天気の良い日を狙ってツアーに参加するのがベストでしょう。
現在は国立公園ですが、レンソイスマランニャンセス国立公園が世界遺産に登録されるのは時間の問題かもしれません。ぜひベストシーズンとなる7~9月を狙って、レンソイスマランニャンセス国立公園の絶景を心に焼き付けてくださいね!
ブラジル旅行にお出かけの方は『ブラジル料理20選!定番から家庭料理まで元在住者おすすめを解説』や『ポルトガル語の基本挨拶25選!ブラジル人が実際使う表現とは?』も併せてご参照ください。
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