サッカーファンの間では「聖地」とされ、リオデジャネイロ屈指の人気観光スポットでもあるマラカナン。
「なぜマラカナンは聖地なの?」「どうやったらマラカナンは見学できるの?」と疑問に思う方も多いことでしょう。
この記事ではリオデジャネイロに10か月の留学経験もあり、ブラジルサッカーをこよなく愛する僕が、マラカナンについて誰よりも詳しく解説します!
- マラカナンをホームスタジアムにする名門チームとは?
- マラカナンで行われた伝説的ライブはギネス記録⁉
- ブラジル中が泣いた「マラカナンの悲劇」とは?
- 観光客でも簡単!マラカナンへのアクセスと見学ツアー
サッカーの聖地・ブラジルの「マラカナン」とは?
サッカーファンなら誰もが聞いたことのある「マラカナン」。まずはこのスタジアムがどれほど偉大なのかをご紹介していきましょう!
かつては20万人を収容したスタジアム「マラカナン」
マラカナンができたのは1950年のこと。ブラジルで開催された第4回ワールドカップの為に作られたもので、当時の収容人数は何と20万人に及びました。その後、観客の転落事故があったり、改修工事が行われたりした関係で客席は減少。現在の収容人数は約79,000人となりましたが、それでも世界最大規模のサッカースタジアムであることに変わりはありません。
新国立競技場の収容人数が68,000人なので、マラカナンはプラス1万人ですね!
マラカナンはジーコが活躍したフラメンゴのホームスタジアム
マラカナンは普段、リオデジャネイロを本拠地とする名門「フラメンゴ」や「フルミネンセ」のホームスタジアムとして使用されています。リオのクラブ同士の直接対決は「クラシコ」として大きな注目が集まるのですが、クラシコの多くはこのマラカナンで開催されます。
マラカナンは形も特徴的で、屋根が丸い円の形をしていることが分かります。また、観客席は黄色、青、白に塗られており、大型ビジョンは4つも。僕も2016年のリオオリンピックでサッカーを観戦したのですが、開放感が抜群で、ブラジル人の熱気もすごいスタジアムでした!
リオの4大クラブチームに関しては 『ブラジル・リオの4大サッカーチームとは?ライバル関係は超熾烈! 』を参照ください。
ゴール裏に公衆電話があったマラカナン
かつてマラカナンのゴール裏には、記者のために用意された公衆電話がありました。これは世界的にも非常に珍しいことで、あの「トリビアの泉」で紹介されたことも。ちなみにパフォーマンスで電話をかける選手もいたそうですが、反則行為としてイエローカードが出されたそうです笑
ワールドカップにオリンピック!マラカナンの歴史
- 1950年:ブラジルワールドカップ決勝戦(マラカナンの悲劇)
- 1988年:ティナ・ターナーの伝説的ライブ
- 1990年:ポールマッカートニーのライブ。184,000人を動員し、ギネス記録に
- 2013年:コンフェデレーションズカップ決勝(ブラジルが優勝)
- 2014年:ブラジルワールドカップ決勝(ドイツが優勝)
- 2016年:リオオリンピックの開会式&閉会式
- 2016年:オリンピックサッカー男子決勝(ブラジルが初優勝)
- 2019年:コパアメリカ決勝(ブラジルが優勝)
あの「 安部マリオ」が登場したのもマラカナン。サッカーのスタジアムがオリンピックのメインスタジアムとなったのは史上初のことだよ!
マラカナンの悲劇とは?ブラジル代表を襲った悲劇
マラカナンを語るうえで絶対に欠かせないのが、1950年に起きた「マラカナンの悲劇」です。このワールドカップはブラジルで開催されたので、自国優勝が絶対視されていたブラジル。そんな中「マラカナンの悲劇」は起こりました。
マラカナンの悲劇が起こった背景
当時のワールドカップが現在と異なり、「決勝リーグ制」が採用されていました。1950年のワールドカップで決勝リーグに残ったのはブラジル、ウルグアイ、スペイン、スウェーデンの4チーム。総当たり3戦ずつの2試合を終えたところで、ブラジルとウルグアイが優勝を争う形となったのです。
自国優勝を目前で逃してしまったマラカナンの悲劇
引き分け以上でブラジルの優勝が決まる運命の一戦。見事に先制したのはブラジルでした。後半開始早々にブラジルが先制したので、会場に集まった約20万人の観客は優勝を確信。
しかしなんとなんと!そこからウルグアイが立て続けに2ゴールを挙げ、そのまま試合は終了。ワールドカップ王者の栄光は、ウルグアイに輝いたのでした!
ブラジル中が涙したマラカナンの悲劇
「マラカナンの悲劇」とは、単にブラジルが自国優勝を逃しただけではありません。会場に集まった20万人は目の前でブラジルの逆転負けを目撃したので、そのショックは計り知れませんでした。
実際、自殺者が2名、ショック死が2名、失神者は20名。さらにスタジアムの外でもブラジル全土で失神者が相次いだと言われています。
この試合で着用されたブラジル代表の白いユニフォームは、その後「縁起が悪い」として一切使用されていません。
同じくブラジル代表の歴史に残るドイツ戦のレポは『 「ミネイロンの惨劇」ドイツ対ブラジル(7-1)の舞台ウラ 』をご参照ください。
マラカナンへのアクセスはメトロを利用しよう!
たっぷりの歴史が詰まった「聖地」マラカナンですが、サッカーファンなら絶対に一度は行ってみたいですよね?ここではマラカナンへのアクセスをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
マラカナンへのアクセスはメトロが簡単&便利
マラカナンへのアクセスは、メトロを利用するのが圧倒的に便利です。リオデジャネイロ市内から「Pavuna」方面行のメトロに乗車し、「Maracanã」で下車すれば、スタジアムは目の前!とっても巨大なスタジアムなので、迷子になることはまずないでしょう。
もし滞在先のホテル周辺で、行先に「 Maracanã 」と表示されたバスがあれば、それに乗って向かうのも良いかもしれません。その場合はバスの番号を覚えておけば、帰りも利用することができますね。ただし、バスは迂回することも多いため、思った以上に時間がかかってしまうこともあります。
マラカナン見学ツアーもおすすめ!
マラカナンに入れるのは、サッカーの試合がある日だけではありません! 観光客向けのスタジアム見学ツアーが用意されており、ガイド付きは65レアル(約1,300円)、ガイドなしだと55レアル(約1,100円)で内部を見学できます。(2020年現在)
僕も2011年にこのツアーに参加しました。実際のフィールドに立てるだけでなく、選手控室やロッカールームも見学できるので、ある意味試合観戦よりも価値がありそうです!
マラカナンはリオデジャネイロ観光にもおすすめ!
ブラジルに行ったら、サッカーファンでなくてもマラカナンは絶対に見学したいところ。ご紹介の通り、サッカーの試合が無くてもマラカナンは見学することができますので、ぜひサッカーの「聖地」マラカナンを肌で感じてみてくださいね!
ブラジルサッカーについて詳しく知りたい方は、『ブラジルのサッカーはなぜ強い?住んで分かった3つの理由』や『ブラジルサッカーリーグ | 仕組みや人気チームを元在住者が解説!』も併せてご参照ください。
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