ポルトガル語由来の日本語25選!意外と知られていない豆知識

ポルトガル語由来の日本語25選!意外と知られていない豆知識 ポルトガル語

英語を勉強していると、「あれ、これ英語では~なのに、なんで日本語もカタカナなんだろう」って疑問に思うことはありませんか?

例えばパンは英語でbreadなのに、日本語では「パン」。この「パン」って言葉どこから来たんだろうって不思議に思うことも少なくないでしょう。

他にも「コップ」「ベランダ」「ボタン」などが挙げられますが、こうした単語の多くはポルトガル語に由来しています。

この記事では現在はポルトガル語の翻訳も行っている僕が、日本語になったポルトガル語25選をご紹介しますので、ぜひポルトガル語にまつわる豆知識を増やしてくださいね!

  • どうしてポルトガル語由来の日本語は多いの?
  • ポルトガル語由来の日本語25選
  • ポルトガル語由来かもしれない日本語たち

ブラジルでポルトガル語が話されている理由については『 ブラジルの公用語はポルトガル語。英語はあまり通じません 』を参照してください。

日本語にポルトガル語由来の言葉が多い理由とは?

日本語と最も関係の深い外国語はポルトガル語とも言われますが、そもそもなぜポルトガル語由来の日本語が多いのでしょうか?その背景には、歴史の授業で習う2つの出来事が大きく関係しています。

ポルトガル語由来の日本語25選!意外と知られていない豆知識
〈ポルトガル語由来の日本語が多い2つの理由〉

  • 1543年:ポルトガル人が種子島に鉄砲を伝える
  • 1549年:フランシスコ・ザビエル(ポルトガル人)が日本でキリスト教を広める

日本にとって欧米との最初の接触は、ポルトガル人でした。その後の「南蛮貿易」によって多くの商品が日本に持ち込まれますが、中には日本には存在しないものも。そこでポルトガル語の単語がそのまま呼称として使われるようになり、日本語として定着していったと言われています。

トゥカーノ君
トゥカーノ君

ポルトガル人は鉄砲やキリスト教も持ち込んだけど、言葉も持ち込んだなんて意外だね!

ポルトガル語由来の日本語25選!誰かに話したくなる豆知識

では早速、ポルトガル語由来の日本語を五十音順に25個ご紹介していきます!普段何気なく使っている単語ばかりですので、意外に思えるものばかりですよ。

日本語ポルトガル語の表記一言メモ
おんぶombroポルトガル語では「肩」の意。
オルガンorgão楽器の一種。
カステラCastellaイベリア半島の覇権を握ったカスティーリャ王国から。
カッパcapaポルトガル語で「カバー」の意。
カボチャCambodia「カンボジア」→「かぼちゃ」に音が変化
カルタcartaポルトガル語では「カード」の意。
キャラメルcaramelo甘いスイーツには定番。
キリシタンcristãoキリスト教徒の意味。「隠れキリシタン」など。
コップcopo英語では「グラス(glass)」
コンペイトウ confeitoポルトガル語で「甘いお菓子」の意。
シャボンsabãoポルトガル語で「石鹸」の意。シャボン玉のシャボン
ジュバンgibão和服の下着として着るもの。
ジョーロjarroポルトガル語で「ジョッキ」の意。
タバコtabaco植物名から由来。
テンプラtemperoポルトガル語で「味付け」、「下味をつける」の意。
バッテラbateiraポルトガル語で「小舟」の意。
パンpão英語では「ブレッド(bread)」。
ビイドロvidro「ビー玉」の「ビー」もここから。
ビスケットbiscoitoポルトガル語では「ビスコイト」と発音。
フラスコfrasco理科の実験で使う器具。
ブランコbalançoポルトガル語では「バランソ」と発音。
ベランダvaranda英語では「テラス(terrace)」。
ボタンbotão英語の「ボタン(button)」もポルトガル語由来。
ボーロbolo卵ボーロのボーロ。ポルトガル語で「ケーキ」の意。
ポントponto京都の先斗町の由来。ポルトガル語で「先端、点」を意味。

中でも一番有名で、ユニークなのが「てんぷら」です。天ぷらに関しては名前の由来が諸説あり、ご紹介した通り「下味をつける」という意味のtemperoからという説もあれば、スペイン語由来だとする説まで。断食期間中(temporas)に肉ではなく魚や野菜を揚げた料理を食べたことから、という説も説得力がありそうです。

ヒロ
ヒロ

中には由来が諸説あるものもありますが、ご紹介した25個はポルトガル由来であることが濃厚。ぜひ明日誰かに話してみてくださいね!

ポルトガル語由来かもしれない日本語【諸説あり】

先にご紹介した25個の単語は、いずれも「ポルトガル語由来の可能性が高い」言葉ですが、ここからは「ひょっとするとポルトガル語由来かも?」というレベルの言葉をご紹介します。

ポルトガル語由来の日本語25選!意外と知られていない豆知識

7を「しち」と読むのはポルトガル語由来?

数字の7には「なな」「しち」と2通りの呼び方がありますよね?この「シチ」はポルトガル語で7を表すsete(セッチ)が訛って「しち」になったという説もあります。

「~ね」と念を押すのもポルトガル語由来?

ポルトガル語で何か念を押す際には「~né?」という単語を語尾に加えます。英語で言う「isn’t it?」を意味する「não, é?」を簡略化したものなのですが、確かに日本語の「~ね?」と使い方は一緒ですね!

ヒロ
ヒロ

と言っても、個人的にはこれはたまたまだと思います。都市伝説くらいに思ってくださいね笑

ポルトガル語由来かもしれない日本語たち

日本語ポルトガル語の表記一言メモ
コロッケcroquete揚げ物を指す単語。個人的にはフランス語由来な気が。
辞書dicionárioポルトガル語「ジシオナーリオ」の頭をとって「辞書」になったという説。
チャルメラcharmela管楽器シャリュモーから来ているという説も。
パラソルpara-solポルトガル語で「太陽を止める」の意。
オランダHollanda英語ではNetherland。呼び名が色々あるのはポルトガル語由来だから?
トゥカーノ君
トゥカーノ君

以上が「ポルトガル語由来の説がある」言葉たちだよ!信じるか信じないかはあなた次第!

ポルトガル語由来の日本語は意外にもたくさんある!

普段何気なく使っている言葉にもポルトガル語由来の言葉があるように、ポルトガル語は実は日本人にはとっても馴染みの深い言語。世界的に見ても母語人口は第6位の言語なので、習得するメリットは十分にある言語だと言えるでしょう。

「ポルトガル語に興味が湧いた」という方は、ブラジルで実際に使える表現をまとめた『 ポルトガル語の基本挨拶25選!ネイティブが実際使う表現とは? 』や『ポルトガル語で自己紹介!便利な基本フレーズ25選とテンプレ』も併せて参照してくださいね!

ポルトガル語を習得してみたい人はこちら!

コメント

  1. 匿名 より:

     九州各地の方言で手摺や背もたれの無い椅子や長椅子をバンコと言います。ポルトガル語由来の言葉だと言われています。語源は川の土手で、英語のBankと同じです。
     リストに金平糖が挙げられているのに、有平糖がないのはちょっと寂しい気がします。
     ザボンもポルトガル語起源の日本語です。
     私は文旦(ボンタン)農家ですが、鹿児島県の阿久根市での言い伝えでは、江戸時代に難破した中国船の船長がお礼に置いていった果物が文旦で、阿久根で栽培が始まり改良した小藤田(コツダ)と言う品種だと言われています。ところで文旦は長崎での呼び名はザボンで、語源はオランダ語のザンボアだとされています。日本語としてはザボンが一般的だろうと思いますが、土佐文旦はぶんたんと呼ばれています。
     阿久根の言い伝えでは中国船の船長、謝文旦の名前に因んで文旦と呼ばれるようになったとの事ですが、これは間違いだろうと思います。文旦は現代中国語では柚子(ヨウズ)と呼ばれていますが、文旦も上海地方の方言として多くの中日辞典に載っています。ある辞書には「これは中国語です」とわざわざ注意書きが書かれています。編集者は阿久根の言い伝えを知っているのでしょう。

    • ヒロ ヒロ より:

      コメントありがとうございます。
      仰る通り、ポルトガル語でbancoはベンチを意味します。九州でバンコという言葉が使われているのは初耳でした!
      九州ではポルトガル語やオランダ語由来の単語が今でも多いのですね。
      貴重な情報ありがとうございました。